流産の非情な宣告後、先生は次に年齢ごとの流産率と染色体異常児の出生率のグラフが書かれた紙を差し出してきました。
先生「40歳だと大体35%が流産になるのね。それは年齢が上がるにつれてどうしても染色体の異常が起きやすくなってしまうから仕方のないこと。自然淘汰。だから、あなたが無理したからとそういうことじゃないの」
と、私に原因がある訳じゃないと説明してくれていることが分かりました・・・が、
先生「こっちはダウン症の子が産まれてくる確率だけど、40歳だと1/108だからそんなに高くはない。なぜかというと染色体異常がある赤ちゃんは流産になるから。流産がなかったら1/3は障害児になっちゃうわけ。そしたら世の中障害児だらけで困っちゃうでしょ。だから流産はとっても大事になる」
産婦人科医の言葉とは思えませんでした。
もし、私の赤ちゃんが無事に産まれてきて障害を持っていたら、
『障害児が産まれちゃった』と思われたのだろうか・・・悔しいような何とも言えない感情になり涙が止まりました。
先生「赤ちゃんの心臓がまだ動いてるけど、絶対流産になるから稽留流産の説明をするね。今くらいの赤ちゃんの大きさだと手術はせずに自然と赤ちゃんが排出されるのを待つのが一般的。前回の流産より赤ちゃんが大きいから出血や出てくるものも多いからね。ただ、まだ出血が少量だからいつ赤ちゃんが出てくるかは分からない。赤ちゃんが出ても出なくても1週間後には診察に来て。もし、出血が多くて困るっていう場合は早めに来てもいいよ」
前回の流産の時、赤ちゃんをトイレに流してしまったことを後悔していたので、何か弔い方がないか質問しようと思い、「赤ちゃんがでてきたら」と言いかけると、
先生「トイレに流しちゃえばいいから」
と、言葉を遮るように言われました。
もう何も話したくなくなり、席を立とうとすると、
先生「どうせ流産になるから安静にする必要もないからね、いつも通りで」
と、最後の最後まで思いやりも配慮もない言われ方をしました。
待合室に戻ると上を向いて涙を必死にこらえましたが、先生から言われた言葉が何度も頭の中で繰りかえされていました。 会計を済ませ、車に戻るとまた泣きました。 落ち着いてから携帯を見ると旦那から着信が残っていたのでかけなおしました。 私「もしもし[…]