前回の記事『私の生み分け体験レポ⑤妊娠した喜びから一転・・・』の続きです。
胎嚢が小さく流産の可能性が高いと言われたものの、赤ちゃんの心拍が確認でき、きっとそのうち胎嚢も大きくなってくれるはず、と前向きに考えていました。
ですが、前回の検診から3日後の夜、トイレに行った時に出血していることに気が付きました。
血を見た瞬間に『流産』の二文字が胸に突き刺さり、不安で泣きながら旦那に出血を伝えました。
旦那はただただ抱きしめて私が落ち着くのを待ってくれました。
その日は金曜日だったので、翌日の土曜日に旦那に長男を預けて一人で産婦人科を受診しました。

出血してきました・・・

そうですか、、、エコーで見てみましょう

確かに出血していますね・・・。だけど、まだ流産はしていません。

小さな丸の中に窮屈そうな赤ちゃんの姿がモニターに映し出されました。
その直後、『ドクドクドクドク』と心拍が聞こえ、赤ちゃんの無事が分かりました。
ですが、前回の心拍確認の時のようにほっとする気持ちはなく、ただ赤ちゃんがまだお腹で生きている、ということに泣きそうになるのをグッとこらえました。

出血が始まっているので、絶対ではないですが、流産する可能性が高いです。この週数では、助けたくても何もできることがありません。もし、何かが流れ出た感触があったらまた病院に来て。何もなくても1週間後には受診してくださいね。
診察を終え重い足取りで帰宅し、何かをしても結果が変わることはない、と分かっていても出血が止まって欲しいと願い、帰宅後はずっと横になって過ごしました。
翌日の日曜になっても出血は治まらず、お腹に手を当てて祈るように横になり続けました。
月曜になり、長男は保育園へ、旦那は会社へ行きました。
私は上司へ電話し、理由を伝えて会社を休みました。
気が付くと陣痛のようにシクシクとした痛みが周期的にありました。
『お腹の赤ちゃんを”異物”として排除しようとしているんじゃ・・・』という恐怖に襲われ、痛みが治まるように願い続けました。
1時間ほど痛みが続いた後、ふっと痛みがなくなりました。
『痛みがなくなった・・・!』と喜んでいたら、、、
下痢のような猛烈な腹痛に襲われて、お腹を抱えながらトイレに行き、座った瞬間、ズルンと出たのが分かりました。
初めての経験でしたが『赤ちゃんが出てしまった』という事が分かり、その場に泣き崩れました。
便座の中は血で赤く染まり、赤ちゃんを探すこともできず、トイレを見つめながら泣いていると、頭の中に『千の風になって』の歌が流れました。
『そこに私はいません 眠ってなんかいません』という歌詞に『赤ちゃんの魂は別にいる、トイレの中にいるのは赤ちゃんじゃない』と思え、意を決して流しました。
『千の風になって』は特に好きだった訳でもなく、ブームから10年以上経っていたのに、この瞬間に思い出すなんて・・・不思議です。
流産した時の詳細については、今でも旦那に話せていません。当時はショックが大きく、体から赤ちゃんが出ていく感覚、血に染まった便器、その後にトイレを流した音などが何度も何度も蘇り、話してしまうと平気な素振りをすることができなくなってしまいそうで怖かったからです。
今回、記事に書いていても涙が次から次へと溢れてきました。
5年経った今でもお腹に宿ってくれた命を忘れることはできません。
生み分けの話とはそれてしまいましたが、次回につづきます・・・。


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